データベースエンジニアは、未経験からでも挑戦しやすく、学び直しにも向いている職種です。
「データベース」と聞くと、なにか難しそうなイメージを持つかもしれませんが、実は簡単な仕組みです。
パソコンのExcelを使ったことがあるなら、必ず理解できます。
また、図書館で本を借りるとき、使っているのがデータベースです。
身近にあって、とても便利な仕組みが、データベースなのです。
データベースに精通しておくと、IT業界の中でも安定した需要があり、専門性を積み上げやすいのが特徴です。
この記事では、データベースエンジニアの基本から、初心者がどのように学び始めれば良いのかをまとめました。
データベースエンジニアとは?仕事内容と役割
データベースエンジニアは、システムの中で使われるデータを「安全に」「正確に」「効率よく」扱う専門家です。
ECサイトの注文情報、銀行の取引履歴、会員情報など、あらゆるデータを管理するのが仕事です。
主な役割は次のとおりです。
・データベースの設計
どの項目をどう保管するか。どう関連づけるか。
※うまく設計できると、情報が整理されて、とても楽しく、やりがいに繋がります!
・データの登録・更新を行う仕組みづくり
どうすれば、紙にあるデータを「めんどくさくなく」コンピューターに登録できるか。
※アイデアと腕の見せどころです!
・効率よく検索できるよう調整(性能改善)
データ量が増えると動きが遅くなるので、対応が必須です。
※世間で起きるデータベースのトラブルの原因は、ほとんどこれの対応不足です。
・データのバックアップや障害対応
この対策も欠かせません。
スピードも大切になります。
データベースは、ほぼすべてのシステムで利用されているため、業界を選ばず活躍できます。
データベースエンジニアに向いている人の特徴
データベースエンジニアは、必ずしも高度なプログラミング力は必要ではありません。どちらかというと「考える力」や「丁寧さ」が求められる職種です。
例えば次のような人は向いています。
・論理的に考えるのが好き
・データの管理や整理が得意
・細かい動きやルールの把握が苦にならない
・ミスなく丁寧に作業するのが得意
・新しい技術をコツコツ学べる
また、「40代・50代からの挑戦」や「事情や障害があっても在宅で働きたい」というケースでも、比較的取り組みやすいのがデータベース分野の良いところです。
データベースエンジニアになるための5ステップ(ロードマップ)
データベースエンジニアを目指す流れを、5つのステップで整理します。
ステップ1:SQLを学ぶ
最初に学ぶべきはSQL(データを取得・更新するための言語)です。
基礎さえ学べば、仕事で役立つ場面が非常に多い分野です。
・SELECT文
・WHEREで条件を指定
・GROUP BYで集計
・JOINで複数の表を結合
このあたりを理解するだけでも、IT業界での用途が一気に広がります。
SQLは英語ですが、上記のように簡単な単語ばかりなので心配無用です。
ステップ2:データベース設計(データモデリング)を理解する
実務では、データを整理し「どのように保存するか」を考える力が重要です。
テーブル設計や正規化といった概念を学ぶと、一段上のレベルに進めます。
データを保存しておく箱が「テーブル」。
どういうテーブルを作るか、どうすれば一元化できるか(二度手間にならないか)。
ステップ3:実務でよく使われるデータベースを触る
最初は次の2つがおすすめです。
・MySQL
・PostgreSQL
どちらも無料で使えて、学習しやすく、現場での使用率も高いです。
使っている人が多く、情報も豊富なので、疑問点が出てきても、ググったり、AIに聞けばすぐ解決できます。
ステップ4:クラウドのデータベースも触ってみる
最近はクラウド上で動くデータベース(AWS RDS など)が主流になりつつあります。
はじめは触ってみる程度で十分ですが、扱えると仕事の幅が広がります。
仕組みは上記のMySQL等と同じです。
ステップ5:現場で必要な判断力を身につける
例えば次のようなポイントです。
・インデックスをどこに貼るか
・検索が遅いときの調査方法
・データの整合性を守る仕組み
・SQLチューニング
ここは経験者の知見が活きるポイントで、独学だけでは学びにくい部分です。
※データベースエンジニアの資格試験で、よく出題されます。
ということは、試験勉強が実務に役立つ、とも言えます。(現実はそんなに単純ではありませんが・・・)
未経験・学び直しの人におすすめの教材
独学でも進められる教材はたくさんあります。特に次の3つは学びやすいです。
・UdemyのSQL講座
・SQLの入門書籍
・オンラインITスクール(SQL特化コースあり)
動画・書籍・実践の3つを組み合わせるのが最も効率的です。
実践・操作しながら進めればいいです!
データベースエンジニアの実務でよくある課題と解決の考え方
現場では次のような問題がよく起こります。
・検索が遅い
・想定以上にデータが大量になり動作が不安定
・データを保存するテーブルの構成が複雑すぎてメンテナンスできない
・エラーが出ても原因がすぐわからない
これらは「原因の切り分け」がとても重要です。
私自身も、実務の中で
「これはインデックス不足では?」
「結合順を変えれば解決するかも」
といった判断力を経験の中で身につけてきました。先輩にも教えてもらいながら。
まとめ:データベースエンジニアは学び直しに最適な職種
データベースエンジニアは、未経験からでも挑戦しやすく、年齢を重ねても続けられる専門職です。
特に40代・50代からのキャリアチェンジや、在宅で働きたい人にとっては、相性の良い分野です。
まずはSQLから始め、少しずつ経験を積んでいきましょう。
データベースの理解が深まれば、働き方の選択肢は確実に広がっていきます。
